今の目標はコツコツと仕事を続け、生活を豊かにすること

就労移行支援事業所を利用したのは、ダイバーシティキャリアセンター(以下、DCC)で2回目になります。前回利用したのはDCCとはまったく別のところで、そのときは7ヶ月ほど利用し就職をしましたが、調子を崩して退職してしまいました。その退職の大きな理由としてあったのが、セクシュアリティに関する悩みでした。

私はゲイであり、双極性障害の診断を受けています。前の職場でそのことについて直接ハラスメントを受けたわけではないのですが、精神障害を抱えている他の方への職員からの暴言や、LGBTQに対する差別的な発言を複数回耳にしており、間接的に傷つくことが多くありました。

そんな経験から、セクシュアリティについても安心して話せる就労移行支援事業所を探していたところ、通院先の紹介でDCCのことを知りました。ネットで調べ興味を持ち、実際に利用を開始したのは昨年の4月。ちょうど1年ほど前のことになります。

実際にDCCを利用して最もありがたかったのは、丁寧な個別面談でした。担当してくださったスタッフの方はとても話しやすく、病気のことも、セクシュアリティのことも、それ以外のことも何でも相談しました。特に服薬調整でしんどいときは、スタッフの存在が本当に救いになっていました。面談がないときでも、日報に「しんどい」と書けば、スタッフの目に留まり「大丈夫?」と声がけをしてもらえます。放置されるのは辛い、でも過度に心配されるのも辛い。そんな自分にとって、スタッフとの距離感はとても心地いいものでした。

ただ悩みを聞いてくれるだけではなく、スタッフはいつも私のいいところを見つけ、褒めてくれました。そのおかげで自分に自信がつき、ポジティブな気持ちになれました。障害年金の申請のやり方も教えていただいたし、「こうしてみたら?」と病気や特性についてのヒントもいただきました。以前利用した就労移行でも週に1度面談の時間がありましたが、時間は10分ほどだったので、「DCCはここまで丁寧にやってくれるんだ」と思いました。DCCといえばLGBTQ+支援というイメージがあるかもしれませんが、セクシュアリティ以外のことにもとても配慮のある環境でした。

講座の中では、ロールモデル講座がとくによかったです。これは前の就労移行支援事業所にはないものでした。働き方をモデルとして見られるというのは、すごく参考になりました。

私は新たな就職先に、自分のセクシュアリティについて一切、伝えていません。私の場合、面接で実際にセクシュアリティについて聞かれることはなかったし、こちらから言う必要も特には感じませんでした。言いたければ言えばいいし、言いたくなければ言わなくていい。DCCはLGBTQフレンドリーな就労移行支援事業所ですが、LGBTQに限らず利用できる場所ですし、DCCを利用したからといってセクシュアリティをオープンにしなければいけないということはありません。面接で「なぜDCCを選んだの?」と聞かれたらダイバーシティを大事にすると言うところに共感したから、もしくは主治医に勧められたからと伝えようと考えていました。

私はDCCを卒業し、事務職としてのキャリアをスタートします。これまでの仕事とは全く違う新たな挑戦になりますが、就職先はダイバーシティ推進に力を入れており、「ここなら安心して働けそうだな」と感じています。今の目標はコツコツと仕事を続け、生活を豊かにすることです。

DCCを含め、就労移行支援事業所はたくさんあります。何を大切にしたいかは人によって違うので、ひとつの事業所だけではなく、色んなところを見て決めて欲しいと思います。例えばDCCは、セクシュアリティに関する悩みを安心して相談できる環境や、「ライフデザイン講座」や「服装・メイク講座」などの他、「ロールモデル講座」などの独自のプログラムも提供しています。ぜひ、自分が本当に居心地のいい環境を探してください。

Translate »